高齢者のいる家族が知っておきたい「介護保険内で受けられるサービス」

超高齢化社会に足を踏み入れつつある現代の日本ですが、多くの人に関わってくるのが「介護問題」です。

75歳以上の後期高齢者のいる方の場合、「親が要介護者になった」といったタイミングが訪れる可能性が高いといえます。

日本には、「介護保険」というシステムがありますが、その介護保険で受けられるサービスには範囲が定められており、「受けられるサービス」と「受けられないサービス」がしっかりと分けられています。

ある程度の知識を持っておかなければ、親が要介護者になった際に困ってしまう可能性が高いといえるでしょう。

そこでこの記事では、高齢者のいる家族が知っておきたい「介護保険内で受けられるサービス」について解説していきたいと思います。

介護保険内で受けられるサービス

それでは早速、介護保険内で受けられるサービスを具体的に挙げていきましょう。

地域密着型サービス

地域密着型サービスは、市区町村が指定した介護事業者がその地域の要介護者に提供するサービスとなります。

①小規模多機能型居宅介護

訪問介護と泊り介護を組み合わせた介護サービス。

②夜間対応型訪問介護

定期巡回や通報による介護対応といった介護サービス。

③認知症対応型通所サービス

認知症グループホームなどに通所するサービス

施設サービス

施設サービスは、要介護1~5の認定を受けた高齢者が介護保険が適応となる施設で利用するサービスとなります。

①介護老人福祉施設

常時介護が必要な状態の高齢者(自宅で自立した生活が困難な高齢者)が日常生活の介護や機能訓練などを受けることができるサービス。

②介護老人保健施設

状態が安定している要介護者が看護やリハビリといったサービスを受け、在宅での生活を目指すための施設。

③介護療養型医療施設

心臓病や脳の病気などの治療が完了し安定している要介護者がサービスを受ける医療施設。

在宅サービス

在宅サービスは、要介護1~要介護5の認定を受けた高齢者が介護保険が適応となる施設で利用するサービスとなります。

訪問介護や通所サービスといった種類があります。

①ホームヘルプ

在宅している家にホームヘルパーが訪問して、入浴や食事、洗濯、排せつなどの世話をしてくれるサービス。

②訪問入浴介護

入浴が困難な要介護者を巡回入浴者で入浴させてくれるサービス。

③訪問リハビリテーション

在宅でリハビリをするために理学療法士や作業療法士といった資格を持った人員が訪問してくれるサービス。

④訪問看護

病院等で働く看護士が自宅を訪問し診療補助を行ってくれるサービス。

⑤デイサービス

デイサービスセンター二て日帰りで入浴や食事、リハビリなどを受けられるサービス。

⑥居宅療養管理指導

自宅にて療養する上で必要な管理を医師や歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士が訪問指導してくれるサービス。

⑦通所リハビリテーション

病院等に通いリハビリサービスを受ける。

⑧ショートステイ

介護老人保健施設などに短期入所(1日単位、連続利用は30日間のみ)し介護やリハビリサービスを受ける。

介護用品の貸与や購入費

介護保険では、前述したような施設やサービスといったものだけでなく、介護用品の貸与や購入費なども保険範囲となります。

例えば介護用ベッドや車いすなどは、レンタル料金の9割が介護保険で給付されますし、入浴補助用具や特殊尿器、腰かけ便座といった特定福祉用具の購入費用も介護保険から支給されます。(要支援の場合は貸与不可の可能性もあり)

その他にも、自宅にか手すりをつけたりバリアフリー化したりなどの改修費用に関しても介護保険から支給されます。

介護を受ける前にはケアマネージャーに「ケアプラン」を作成してもらいますが、この際に発生する料金も全額介護保険から給付されます。

まとめ

今回は、高齢者のいる家族が知っておきたい「介護保険内で受けられるサービス」について解説してきました。

要介護ではなく要支援の場合には、介護老人福祉施設や介護老人保健施設、介護療養型医療施設などは利用できませんが、要介護者の場合は非常に多くのサービスを受けることができます。

介護保険で利用できるサービスを理解しておけば、要介護者が生活するうえで十分なサービスを受けることができますし、経済的な恩恵も大きくなるはずです。

いつ親が要介護者になってもスムーズに対応できるように、ぜひ覚えてきましょう。

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